焙煎日記 焙煎時間の変化によるカップの変化 Ⅱ

2017/12/05

前回の同じ表面温度での焙煎時間の時間の変化は、浅煎りだけでなく、
ミディアムローストやそれ以上のローストでも応用が利きます。

投入から豆の表面温度が167℃までの到達時間を、同じように7分から8分へと1分延ばすと、水抜けも
1分伸び、水抜け後の成分進化のパターンは決まっていましたから、ミディアムの197℃前後の焙煎を
12分から16分のパターンでできます。(11分で197℃の場合は、投入から豆の表面温度が167℃に至る
時間が6分になりますが、7分以前の低温焙煎においては水抜けは不完全で、検証はできません。)

同じように、ハイの202℃前後の焙煎を13分から17分のパターンででき、フルシティの207℃前後が
14分から18分、フレンチの212℃前後が15分から19分といった具合です。

それぞれの焙煎段階(表面温度)で5種の焙煎時間があり、それらを詳細にカッピングすると、
浅煎りと同じように、成分変化がもたらすカップの変化を感じ取れます。

ミディアム(197℃)やハイ(202℃)の場合は、浅煎りと同じように印象度のピークが減退して、
マウスフィールやアフターの重層性に変化してくる様は同じようにあります。

ただ、温度が高い分印象度は華やかさから、落ち着いたものに変わっていますが、197℃も202℃も
15分が重層性の充実感があります。そして、共に16分台に入り、今度はマウスフィールやアフターの
重層性が減退し始めてくる様が出てきます。

14分が中途半端で印象度が薄いように、16分も印象度が薄くなります。

16分は15分で飲料としてのバランスが薄れてきて、なにか別の要素が混在してくる段階のようです。

この別の要素は、17分に至って、はっきりと認識できるようになります。

いわゆる“苦み”が出てくるわけです。

滑らかさを作り出す油分が時間経過とともに喪失して、それによってカバーされていた繊維質が
むき出してくることで、苦みを感じるようになります。

このように、焙煎度が違っても、16分ころから繊維質が舌にまとわりついて、嫌な味覚を作りだすことから、
焙煎時間は15分以内と考えてよいと思います。

16分以上の焙煎時間で、ああだこうだと悩んでいた過去がいかに不毛であったか分かります。

これは焙煎度とか、表面温度とか焙煎における微妙な成分変化の領域ではなく、それ以外の問題で、
そもそも豆を火にかざす限界のようなものでしょう。

そして、どの焙煎度=表面温度でも15分が、滑らかさ・奥行き・甘さ・明るさのバランスでベストと思います。

これも不思議ですが、焙煎の時間は15分と決まっているように思います。

以上の検証は、恩師の焙煎メソッド・低温焙煎によって検証が可能となったわけで、その真価がお解り
頂けたと思います。

次回からグラフを多用して今までの検証を明確にしていきます。

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