タンザニアのコーヒーは”キリマンジャロ”コーヒーとして多くのコーヒー愛好家に認知されていますが、スペシャルテイコーヒーのブームの今に在っては、その存在感が薄れてしまっています。以前ご紹介したイエメンのマタリコーヒーと同じように、ブームに乗り遅れてしまって、他の魅力的なスペシャルティコーヒーにとって代わられてしまいました。

事実、これらの産地の近隣には、ケニア・エチオピアそして後発のブルンジ・ルワンダ・ザンビアが素晴らしいスペシャルティコーヒーを作り出しているからです。スペシャルテイコーヒーのブームに乗っかて欧州の資本が積極的に投資し、また産地の起業家も活発に活動しています。

タンザニアやイエメンは国内の政情不安があって、外資の投資や起業家の輩出がなされなかったことが原因ですが、過去のブランドに頼りすぎて、生産や品質の改善に取り組むことが遅れた感もあります。強いブランド力で他の生産地よりプレミアムを付けて売りさばけたからです。これはブランドイメージに頼った安易な販売を消費国の輸入商社やロースターがしていたことも原因です。■ともあれようやくタンザニアも本格的に動き始めたようで、銘産地タンザニアの復活を期待しましょう!
